サスペンションのアッパーマウントを交換したいのですが、ネジ山が錆で変形しているのでナットが緩まないかもしれません。無理矢理に緩めるとネジ山が崩れてアブソーバーの交換が必要に可能性も・・・。そんな時はこの方法をおすすめします。 ホンダ ライフ(JC1) 茨城 守谷 車検 点検 修理 整備 中古車 新車 販売 ・長妻ホンダ
おはようございます。長妻です。今回は業者様から修理のご依頼で
ホンダのライフをお預かりしました。段差の上を走るとカタカタと
異音がするのが気になるとの事でした。リフトでお車を持ち上げて
タイヤを手で揺すると足回り全体が大きく動いてしまいます。先に
ここを固定させる修理から進めさせていただく事に決まりました。
異音が完治しない(異音の原因が複数ある)可能性もありますが、
明らかにわかるレベルの故障はそのままだと今後の診断が難しくなります。
足回りが動いてしまうのは車体との間にあるゴム製の部品が
劣化や摩耗で痩せてしまって隙間が大きくなったからです。
アッパーマウントという部品です。何度かブログでも書いて
いるので、知っている方も多いかもしれません。メーカーや
車種を問わず多く使用されている部品で、走行距離が伸びて
くると高確率でこの症状が出ます。出たまま乗っている方も
多いと思います。(かなり悪化しないと車検は合格します。)
ホンダの軽自動車だと基本構造が同じライフ(JB5、JC1)や
ゼストでよくこの症状が発生します。このマウントを交換するには
上部のナットを取り外す必要がありますが、工具が入りずらい上に
ネジ山が錆てしまうのが難点になります。
整備スペース確保の為に、ワイパーアームやカウルトップを
取り外します。ガラスの端部はショックに弱いのでタオルで
保護します。前職時代の話ですが、カウルトップを取り外す
際に樹脂のリムーバーを使用しただけで端から半分近くまで
ガラスが割れたお車を見た事があります。どうやら側面から
力を加えてしまったのが原因みたいでした。ディーラーでも
ガラス交換を弁償する事になったので大変だったはずです。
作業をする方は参考にして下さい。甘く考えたら割れますよ。
運転席側はヒューズボックスをずらします。するとナットが
見えました。やはり錆が進行しています。錆たネジ山の所は
ショックアブソーバーの先端です。もし、この部分がダメに
なってしまった時(修正も出来なかった)はアブソーバーの
交換が必要になってしまいます。ここも要注意ポイントです。
最悪の場合、緩みも締まりもしないナットの空転状態になる
可能性もあります。そうなったら対応に時間がかかります。
そこで僕が実施しているのが分解する前のネジ山修正です。
先にワイヤーブラシで錆を出来るだけ落とします。それから
ダイスをネジ山にまっすぐ(これが意外と難しい)咬ませて
ネジ山を切り直していきます。
アブソーバーの上部は回転する構造になっているので六角
レンチを中心の穴に入れ固定させます。錆で変形している
穴は大きな力が加わると崩れてしまいます。完全に崩れて
しまうと回転してネジ山の修正も困難になるので、慎重に
ダイスでネジ山を切り直していきます。ダイスハンドルは
入らない場所なので、ダイスの穴にラジオペンチを入れて
回しました。少し削っては戻してパーツクリーナーからの
エアブローと給油を何度か繰り返します。
ネジ山に新品のナットを当てがいます。手で回してスムーズに
回る事を確認しました。修正が上手くいった様です。
足回りの部品をサスペンションから取り外していきます。
ブレーキキャリパーのホースは外さないでフレームなどに
結束バンド等で吊るします。ドライブシャフトのナットを
外してナックルとの接続を解除して逃がします。
最後にネジ山を修正した上部のナットを外せばアブソーバーごと
サスペンションが取り外せます。緩める時はインパクトレンチを
使いました。先ほども書きましたが錆びた六角穴は大きな力には
耐えられません。手動工具で緩めようとしたらナットが緩む前に
六角穴が崩れてしまうでしょう。そうなれば結局はインパクトを
使うしかありません。(ネジ山が錆びていなかったら手動です。)
写真のサスペンションの1番上にある部品がアッパーマウントです。
新品と比べると劣化具合がよくわかります。今まで車重を支えて
いたからでしょう。潰れています。ゴム質も経年で固くなって、
サイズも小さくなっています。それによって足回りの固定が甘く
なってガタに繋がるんです。
助手席側はバッテリーを外してECUの位置をずら作業をしました。
マウント交換後は足回りがしっかりしました。ロアアームや
タイロッドにもガタはありません。お車をリフトから下ろし
試乗をしつつサイドスリップ調整をして仕上げていきます。
整備前にはしていた大きめの異音は消えましたので、今回の
修理は完了とさせていただきました。あとはいったんお返し
して様子をみていただく事になりました。JC型のライフは
グレードによってはスタビリンクが装着されていませんので
アッパーマウント劣化の影響を大きく受けます。乗り心地が
悪くなったと感じた方は車検の合否に関わらず、交換をする
価値はあると思いますよ。ありがとうございました。
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